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ゴルフにおける“ドレスコード”は悪なのか?

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こんにちは。タイガー・ウッズに遠く及ばない、ネコ・林です。
もし、あなたが今ゴルフを始めたばかりの初心者であったり、これから始めてみようと考えている「ゴルフにハマる」一歩手前の人であったりするのであれば、これは必読の内容です。
ゴルフはマナーにうるさいと聞くので、面倒で厄介な感じがするかもしれません。特に、ビギナーの方は打ち方を習得することに大変なのに、マナーやルールまで頭が回らないし、ウェアも何を着ればよいのか迷いますよね。
でも、それを避けていたら、いつまで経ってもラウンドに行くことはできません。今回は、ゴルフウェアのマナーである“ドレスコード”について、歴史や認識、いざという時に使えるシンプルな判断基準をまとめてみました。

“ドレスコード”は面倒?

ドレスコードと聞くと、かしこまった形式のパーティに参加するというイメージがあるかもしれません。
「ゴルフってスポーツでしょ?動きやすければいいのでは?」かく言うネコも、最初はそう思っていました。地元のゴルフ場で研修生としてゴルフ人生をスタートした初日、襟のないシャツを着て行き先輩やキャディさんたちに散々に叱られたものです。今ではちょっと考えられませんが。当時はインターネットなどなく、情報を得るのはテレビや雑誌でしたが、ウェアについて決まりごとがあるとは夢にも思いませんでした。
話を元に戻しますが、ドレスコードなどという狭い世界の押し付けのような風習は、本当にゴルフに必要なのでしょうか?

“ドレスコード”の歴史

そもそも、ドレスコード(服装規定)というものは、どのようにして生まれたのでしょうか?
一般的なドレスコードの考え方は、17世紀くらいのフランスの貴族から生まれたと考えられています。当時のフランスは絶対王政で、国の秩序を守るために貴族の階級(爵位)に応じて服装を区別していました。つまり、服装だけで身分を明確にし、自分たちの立場を示していたのです。それが徐々に一般庶民にも影響を与えていきます。19世紀初め頃には、いわゆるTPOで服装を区別する考え方が生まれ、社交界での広がりを受けて一般化したようです。

一方で、ゴルフ界におけるドレスコードの歴史はそれより古く、15世紀にゴルフの発展に影響を及ぼした、スコットランドのスチュワート王家の家訓にあった「相手に敬意を払い、周囲に不快感を与えない服装こそ“作法”の第一と知るべし。服装は己のために非ず、相手に対する衷心からの礼儀なり」というものが貴族の中で受け継がれたといわれています。相手への敬意や礼儀作法といった発想は、紳士・淑女の国だからこそといえるかもしれません。当時は、ネクタイにジャケットでプレーするというスタイルがゴルフにおけるフォーマルだったようで、それが相手に対する最大限の礼儀だったのでしょう。

ゴルフ場の“ドレスコード”は誰が決めている?

ところで、ゴルフ場のドレスコードは誰が決めているのでしょうか?
会員(メンバー)制のゴルフ場には、メンバーで構成される理事会や各種委員会があり、ゴルフ場の運営について、それぞれの委員会で検討、決定がなされます。ドレスコードについては、「エチケット委員会」や「フェローシップ委員会」などの名称でエチケットやマナーといった、メンバー同士が快適な環境でクラブライフを過ごせるような決まり事を決めたり、啓蒙活動をしたりしている委員会が決めています。
ゴルフに限らず、会員制(メンバーシップ)クラブというものは、メンバー自身が、所属する組織の一員として役割を果たすのが本来の在り方で、我が物顔で威張り散らすものではありません。メンバーの代表でもある委員会が正式に決めたルールや決め事は、所属するメンバー全員で決めたことと同じです。つまり、会員制ゴルフクラブのドレスコードは、所属するメンバーが決めていることになります。

“ドレスコード”はブランディングのようなもの

会員制クラブのメンバーたちは、このクラブをどのように位置づけるか-社会的ステータスのある純然たる高級メンバーシップクラブにするのか、あるいはメンバー同士が家族や親しい友人のように交流を深められるメンバー優先のクラブにするのか、はたまたメンバー以外の人たちにも広く門戸を開放して、多くの人に気軽に楽しんでもらうクラブにするのか、など-を決めることができます。そして、そこを利用するすべての人たちにも、それに相応しい振る舞いを求めます。そうやってそのクラブの価値を高め、維持しようとするのです。
それはまるで、企業や特定ブランドのブランディングのようなものです。ドレスコードはその一部分ではあるものの、シンボリックな存在としてクローズアップされやすいのです。 もし、そのようなブランド価値が受け入れられないということであれば、メンバーは自らが委員に申し出て変更を提案するか、組織を離れるかということになります。
ビジターの場合は、苦情を言うことなく受け入れるしかありません。なぜならば、それは友人宅に遊びに行ってその家のしきたりに文句を言うようなものだからです。それができないのであれば、誘われてもそこに行かなければよいのです。

“ドレスコード”これさえ知っておけば

さて、ここまで読んでいただきました皆様には、ドレスコードの意義についてはご理解いただけたかと思います。自分自身の主義主張にかかわらず、ゴルフ場ではエチケットとして服装に気を配らなければならないのです。面倒と思う気持ちは変わらないかもしれませんが・・・。
しかし、この面倒なドレスコードも、ある原則に従えばそんなに複雑に考えなくても済むのです。それを今からお伝えします。

〈原則1〉入退場時はジャケットとそれに相応しい身なり

どのような位置づけのゴルフ場でも、ジャケットは着用すると決めます。ジャケットを着るときに相応しい襟付きシャツ(トップス)・パンツ/スカート(ボトムス)・シューズと考えれば、自ずとそれらは決まってきます。トップスとボトムスは、ラウンド時と同様であれば問題ありません(男性の短パンは避ける)。夏場はジャケット着用を免除しているゴルフ場もありますが、ジャケット以外は原則を変えません。

〈原則2〉プレー時は襟付きシャツと5つのNG

襟付きシャツはポロシャツのような折り返し襟が理想ですが、ハイネック・モックネック等の場合、高さが4センチ以上あればよいでしょう。男性のショートパンツには、くるぶし以上の長さのソックスが必要です。シューズはゴルフシューズに限ります。
 5つのNG
1.派手な柄や色(迷彩柄や極端な色彩)のトップス、ボトムス
2.カーゴスタイル・デニム生地・ジャージタイプのボトムス
3.極端に丈の短いボトムス
4.ブルゾン
5.タオルを身体に付けてのプレー(肩にかける、首や腰に巻く、腰やポケットにぶら下げるなど)

〈原則3〉不安な時はゴルフ場ホームページで確認

ゴルフ場では、公式ホームページに服装規定を掲示しています。上記の2つの原則以上に厳しい規定を設けているところもありますので、ラウンドが決定したならば早めに確認してみましょう。 特に名門と呼ばれる一部のゴルフ場では、これらより厳しいドレスコードを設けていることが多くあります。
一例として、すでに多数のゴルフ場が認めている、機能性アンダーウェアの着用について、半袖の下に長袖を着て露出させてはいけないというものがあります。某人気女性プロゴルファーも、そのゴルフ場では「決まりに従って夏場に長袖のウェアを着た(紫外線対策)」と言っていました。
先にも述べたように、自分たちが所属する組織(ゴルフ場)のブランド価値を維持するために、敢えて高いハードルを設けて、来場する人の立場におもねることなく自分たちの姿勢を貫いているのです。

引用:総武カントリークラブ(PGMグループ)HP https://www.pacificgolf.co.jp/sohbu/sohbu/information.asp
引用:霞が関カンツリー俱楽部HP https://www.kasumigasekicc.or.jp/dressCode/index.html

ゴルフは自分で自分を律するスポーツ

ゴルフにはレフェリーが存在せず、自身のプレーは自らがルールを正しく適用することが前提とされた競技です。時には、不運が重なり自分に甘えたくなることもありますが、そういう時は、自分自身が試されていると気持ちを引き締めることが正解です。ごまかしや不正は、後々まで自分を苦しめ、楽しいはずのゴルフをつまらないものにしてしまいます。 ゴルフウェアも、自分の尺度ではなく、相手に敬意を払い、周囲を不快にしないという視点でエチケットの一環として考えてみましょう。

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