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タイガー・ウッズが新しい“ツアーAD”を採用した理由とは?

ゴルフクラブ・道具

こんにちは。タイガー・ウッズには遠く及ばない、ネコ・林です。
足首の手術後、リハビリに励んでいたタイガー・ウッズ。8ヶ月ぶりの復帰戦に自らホストを務める「ヒーローワールドチャレンジ」を選びました。この試合はPGAツアーの公式競技ではありませんが、世界ランキングのトップ選手が集う大会であり、なおかつタイガーの復帰戦ということもあって、注目度は高かったようです。
公式競技ではないにもかかわらず、PGAツアーの公式SNSがタイガーの練習から試合にいたる様子を盛んに発信していたことからもそれはうかがえました。
タイガー自身も「右足の痛みはもうない」と記者会見で述べていましたので、まずは一安心です。鈍っていたゴルフ感を取り戻すための練習も、徐々にハードになっていくのでしょうか?

そんな中で、タイガーがテーラーメイドの新しいドライバーを試合に投入したことがニュースになりました。
ネコが注目したのはドライバーヘッドではなく、そのシャフトでした。

タイガーの練習風景を発信するテーラーメイドのSNS


テーラーメイドの新作ドライバー“Qi10 LS”を打つ様子を捉えたその写真には、黒地に赤の“ツアーAD(グラファイトデザイン社)”のデザインがハッキリと見て取れます。タイガー・ウッズと言えば、長年“三菱ケミカル”のシャフトを愛用してきたことはタイガーファンでなくともよく知られていることと思います(この1年くらいはフジクラのVENTUSを使っていたようですが)。
ネコの少ない経験では、三菱ケミカル社のシャフトとグラファイトデザイン社のシャフトは全く毛色の違う味付けになっていて、三菱ケミカル社のシャフトが自分好みだと感じています(あくまでも個人的な感想です)。
タイガーはなぜにいきなり“ツアーAD”を使うことにしたのか?俄然興味が湧いてきました。

グラファイトデザインのツアーADシリーズは現在10種類のラインナップを擁していて、今回タイガーが採用したVFは今年10月に発売されたもので、名称は“Victory Force(勝利の力)”からきているようです。
シャフトのカラーが黒を基調とした赤のラインなので、まるでタイガー向けに用意したのではないかと勘違いしてしまいそうですが、メーカーの営業や開発部門にその意図はあったのでしょうか?とても興味深く感じています。

グラファイトデザイン社のホームページによれば、「強く叩けて軽やかに振り抜ける元調子進化系」とのキャッチコピーが見られます。もともとタイガーは、古くは三菱ケミカルのディアマナ白など元調子系のシャフトを使っており、その点ではこのツアーAD VFを使用することに違和感はありません。
しかし、かつて(ナイキとクラブ契約していた頃)は、自身が納得するクラブに仕上がるまで、新製品が発表されようとも頑なにそれまで使用していたクラブを使い続けたタイガーが、クラブ性能を引き出すうえで最も重要なシャフトをいとも簡単に(と言っては言葉が過ぎるかもしれませんが)変える決断をした理由は何だったのでしょう?

それを紐解くうえで、ツアーADのシャフトについて少し勉強してみました。

魅力① 多様なモデルでゴルファーのニーズに対応

まず、グラファイトデザイン社のホームページ(GRAPHITE DESIGN | グラファイト デザイン (gd-inc.co.jp))を見ると、“ツアーAD”以外にも、「anti Gravity」、「秩父」、「RAUNE」というブランドが確認でき、全部で80モデルを用意していると謳っています。多くのモデルを取り揃えているということは、いろいろなゴルファーのスイング特性にマッチしやすく、打ちたい球筋などの理想に応えられやすいということになります。
中身を見てみましょう。
「ツアーAD」はドライバーからアイアンまでフルラインナップ、「anti Gravity」、「秩父」はドライバーを中心としたウッド用のカーボンシャフトで、「RAUNE」は主にアイアン用に開発されたカーボンシャフトのようです。ウッド用のシャフトは、ゴルファーのヘッドスピードとシャフトの重量を掛け合わせて、それぞれにマッチする領域を変えています。

この画像を見ると、“ツアーAD”はヘッドスピードが速くシャフト重量も重めを好むゴルファー向けですね。シャフト重量とシャフト剛性は比例し、飛距離性能にも影響する傾向にありますので、当然と言えば当然ですけど。
例えば、タイガーが使用しているとみられるツアーAD VFの6X(60g台の硬さがX)のスペックは重量67gですがトルクが3.3と、かなりハードな仕様で、ヘッドスピードが50m/sを超えないとシャフトのポテンシャルを引き出せないのではないかと思います。シャフトの特性としては、TIP(ヘッドの付いている側)の剛性が強く、低弾道でフェード系の球筋を求めているゴルファー向けです。スピン量も抑えるとのことですので、ヘッドとの組み合わせによって変わるところではありますが、パワーのない人だとボールが上がらずドロップして飛距離ロスを起こすかもしれません。
いずれにしても、ネコにはタイガーと同じスペックのシャフトは使いこなせないことがわかりきっているので、憧れのタイガーカラーのシャフトに変えることはできなさそうです(泣)。

魅力② 探す楽しさがある

では、自分に合うシャフトは何だろう?と思ったところ、さすがはグラファイトデザインさん。「シャフトファインダーTour AD(ツアー AD)| グラファイト デザイン (gd-inc.co.jp)」というページで自分に合いそうなシャフトをピックアップしてくれます。やり方は、自身のヘッドスピードや好みのシャフト重量、方向性や球質などシャフトで解決したい課題などの5つの問に答えるだけです。
早速ネコもやってみました。

ネコに合いそうなドライバーシャフト3つを推奨してくれました。
無理なくスイングできる重量ということで、いずれも中調子系で50g台のシャフトがおススメのようです(今もSIM2MAXにM5-tourに刺さっていたKUROKAGE TM-5のSRだし)。
その中でも、「ヘッドの性能を活かせるしなやかな動きと、インパクトの強さを実現」という“ツアーAD IZ”が気になりました。先述のM5-tourやSIM2MAX、はたまたSTELTHのヘッドに合うかなぁ?どこかで試打できないかなぁ?って、グラファイトデザインさんの思う壺ではないですか(笑)。
でも、こうして多様なモデルの中から、自分に合ったシャフトを見つける作業もゴルファーの楽しみの一つでもあります。飛距離が伸びたり理想の球筋が打てたりするなど、データ表示上の納得度と、身体の動きに素直に応えてくれるシャフト挙動や、インパクトからフォローにかけてのフィードバックといった感性やフィーリングがマッチしたとき、多くのゴルファーは「彼女との出会いは運命だった!」と心の中で叫ぶのです(爆)。

魅力③ 著名プロゴルファーによる文句ない実績

なんと言っても、JGTOで活躍する多くの国内男子プロゴルファー達から長年支持されているという実績。直近では中島啓太選手や蝉川泰果選手といった若手のホープや、元祖高校生プロゴルファーの石川遼選手も使用しています。そして、忘れてはいけないこの人、PGAツアーで活躍する松山英樹選手も長年ツアーAD DIを使用し、マスターズで勝利したときもこのシャフトでした。

そのPGAツアーにおいても、現在アダム・スコットやカート・キタヤマといった日本人にもなじみのある選手が使用しています。そして、タイガー・ウッズの親友でもあるジャスティン・トーマスが、今年9月のフォーティネット選手権で“ツアーAD VF”を投入すると、2日目には平均340ヤードを記録するなどロングドライブを連発しました。タイガーはこれに影響を受けたのでしょうか?

現時点では、タイガー本人からもテーラーメイドからも、更にはグラファイトデザインからも公式なコメントが出ていない(ネコが探しきれないだけかもしれませんが)ので、ここからはネコの推測です(申し訳ございません)。

理由① 親友のジャスティン・トーマス(J・T)から奨められた?

タイガーとJ・Tは年齢は離れていますが長年の親友で、家も近いためタイガー家で息子のチャーリー君も含めて交流していることが知られています。チャーリー君はJ・Tを兄同然に慕っており、家族の一員のような関係だと言われています。タイガーのリハビリ中も一緒にラウンドするなど、J・Tによる復帰サポートも手厚かったのではないでしょうか。
当然ながら、J・Tが9月の試合で“ツアーAD VF”を投入する前からタイガー自身もその存在を知り、試打もしていただろうことは想像に難くありません。
ただ、親友から奨められただけでシャフトを変更するということはないと思います。試合中に自分が思うように使えなければ意味がありませんからね。

理由② 契約の問題?

タイガーがナイキのクラブを使用していた頃は、三菱ケミカルのディアマナを好んで使っていました。その影響を受けてか、市場には多くのディアマナが出回っていましたね。かく言うネコも当時はディアマナブルーを愛用していましたし、多くのアマチュアゴルファーも試したことでしょう。今のようにシャフトの取り外しは簡単にできなかったので、新作ドライバーが発売されてもあれこれ試さず、お気に入りのシャフト銘柄が装着されたクラブを買うことが多くありました。
さて、クラブ契約の問題ですが、無名のプロならまだしも、タイガーほどの選手になると、クラブメーカーとの契約において「〇〇ブランドのシャフトを使用しなければならない」というような、シャフトの使用を制限するような内容は含まれないと考えます。つまり、タイガーは自分の意志でシャフトは変えられるのではないかと思います。現に、今でもタイガーのフェアウェイウッドにはディアマナD+が刺さっています。
一方で、そのメーカーのシャフトを使用期間中は何らかの報酬を受け取る可能性はあると思います。タイガーがシャフトを変えただけでメディアや(自分のような)ファンが話題にするのですから、メーカーにとって宣伝効果は抜群です。シャフトのデザインが、タイガーカラーになっていることを考えるとグラファイトデザイン側からの猛プッシュがあった可能性は十分にありますね。ですが、繰り返しになりますが、タイガーのシャフト選択を制限するような契約内容は考えにくいですね。

理由③ ケガへの対応?

タイガーは2021年2月に起こした自動車事故で両脚に大きなダメージを負い、特に右脚の状態はひどく、切断の可能性もあったと告白しています。2022年4月にマスターズで復帰したものの、テレビの画面からも右脚の状態は良くないことが伝わりました。最終日のスタート前に棄権し、すぐに右足首の手術を行いました。
そのような状態から(単にゴルフを再開しただけでなく)ツアー復帰したことに、まずもって驚かされると同時に、ここまでには痛みや不安と闘いながらハードなトレーニングや練習を続けてきたと察します。
当然ながら、スイング自体もなるべく右脚や体の他の部分に負担がかからないように変化させていると思われます。
具体的には、トップで右足に乗る重量を減らしており、スタンス幅を狭めて切り返してからの右足による地面の蹴り(反力の使い方)が弱くしているように見えます。また、全体的に力感が薄れ(これは良いことかも?)、クラブに仕事をさせている感じに見えなくもありません。かつてのようにパワーで飛ばすよりも、シャフトのポテンシャルで飛ばすスタイルになっているのでしょう。シャフト重量を70g台から60g台に下げ、硬さもTX(トリプルエックス)からXに変えているのは、そういったところに要因があると思います。

理由④ 飛距離性能?

足のケガによりスイングフォームを変えざるを得なかったタイガー。
身体のパワーで飛ばすことから、クラブ性能を信頼して仕事をさせるスタイルに変更したものと思われますが、それでも飛距離は変わらないどころか、今までより飛んでいるかもしれません。
親友のJ・Tも“ツアーAD VF”で飛距離を伸ばしており、結局のところタイガーがこのシャフトを採用した一番の理由は、新しいテーラーメイドのヘッドとの相性も相まって発揮される飛距離性能にあるのかもしれません。

試打するしかないな、、、

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